2019年9月 小練習会@渋谷(by 人見ひとみ)

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ランチ会は渋谷駅のすぐ近くにある、小洒落たレストランで開かれました。
私は15分ほど遅れて行ったのですが、先に着いていた男の人達はすでに注文を済ませていました。全員、ミニパフェのデザート付きで。
遅めの朝食だったためあまりお腹の空いていなかった私と、少し後から来た運営メンバーのまさみさんはデザートを付けず、何故か『男性:パフェあり、女性:パフェなし』の珍しい構図が出来上がることに。でも甘党男性陣のもとに届けられた美味しそうなパフェを見ると羨ましくなって、結局二人とも追加で頼みました。

練習会場はレストランから五分ほど歩いた場所にある、ドビュッシーホール、という素敵なスタジオでした。上の階には本物のバイオリン工房があるらしく、スタジオ内の壁にも年代物らしいバイオリンが飾られています。そして置いてあるグランドピアノは、Shigeru Kawai。
私は今回まで知らなかったのですが、これはカワイが制作している最高峰のピアノで、音が素晴らしいことで有名なのだそうです。この素敵なシゲル・カワイを弾く順番は、くじで決めます。今回の小練習会主催者ろっきーさんが、手持ちの紙をちぎってその場でくじを作ってくれました。紙はポケットティッシュの広告の紙です。

十一人が順番に弾いて行き、三時間で三巡しました。そのうち三人が月の光を弾くというドビュッシー人気。ホールの名前にちなんだだけでなく、このピアノの響きとの絶対的な相性の良さを感じてのことでしょう。その他、ショパンや静かめのゲーム音楽も素敵でした。
中でも、三回ともリストのラ・カンパネラを弾いた会員さんは、来月発表会を控えているということで、ものすごい緊張感でした。

そんな彼を尻目に、あの跳躍の多い難曲をどう弾きこなすのかどうしても手元が見たくなった私達は、

「指、見たいですよね」
「ですよね」

と、数人でぞろぞろ場所を替えて見に行き、ギャラリーを形成して余計プレッシャーを与えるという可哀想な仕打ちをしてしまいました。こむちんさん、ただでさえ緊張していたところにごめんなさい。本番での成功を心よりお祈りしております。

途中で帰った人もいましたが、六時までたっぷりと美しい音色を堪能しました。まさに「音色」という言葉がぴったりのピアノでした。ただ弾きやすいかというと、私は難しさの方をより感じました。特に速い曲、フォルテを出す曲では、あまりうまく響かなくて苦労しました。
でも「クセもなくて弾きやすかった」と言う人もいたので、感じ方はその人のレパートリーや個性にもよるようです。

『ドビュッシーホール』で、あえてドイツ系の作曲家で押した少し天邪鬼な私には、相性が悪かったのでしょうか。

いえいえ、だとしても、また弾いてみたいものです。

2019年9月18日 Category - 活動レポート